効率的な日々は幸せなのか

　タイパという言葉が生まれたように、私たちは効率的な日々を求められています。映画の倍速再生など。

　しかし、本当にそんな生活は「必要」なのでしょうか。

　現代人は忙しいから、一つ一つのことを効率的にこなさないと終わらない。そうかもしれませんが、ではそもそもそのすべてを、しっかりやり切らねばならないのでしょうか。

　映画視聴でいえば、前編を倍速してでもみなければならないのか。そもそもその映画は見なければならないのか。

　しっかり取捨選択すれば、倍速で見る一時間さえも不要になり、時間はまるまる他のことに使えます。

　何とか効率的に物事をこなそうとしているうちに、私たちは単に目の前のことを消費し、実績を作り続けているだけになってはいないでしょうか。

　大切なのは、すべてを効率的に消費するのではなく、何をやめ、何にじっくり丁寧に取り組むか、です。企業の経営では選択と集中といいますが、まさに、自分のしたいことを見つけ選び、集中することが充実につながるのではないでしょうか。

　そこで重要なのが「私は本当は何をしたいのか」です。まずこれを見つけましょう。そうすれば、効率に終われない日々になるでしょう。